「見積は合ってるはずなのに、なぜか利益が出ない…」
「気づいたら予算オーバー。どこでそんなにかかったの?」
工事業では、現場での材料の仕入れや人件費のちょっとしたズレが、いつの間にか大きな赤字につながることも珍しくありません。

そんな“原価の漏れ”を防ぐために役立つのが、仕入も労務費もまるごと可視化できる「原価計算内訳表」です。
材料の型番・仕入日・数量・単価、そして現場ごとの労務費まで、すべてを1枚にまとめて管理できるから、見逃しゼロの原価管理が実現可能に。
・各仕入れ単価のばらつきを把握し、原価の見直しに活用できる
・工事ごとの総原価を積み上げて、粗利のリアルタイム把握ができる
・労務費もひとつの帳票で集計でき、外注費・材料費とのバランスが分析できる
どんな機能?
工事にかかった原価を「仕入れ明細」と「労務費」に分けて一覧化する帳票です。
材料の型番・仕入先・数量・単価だけでなく、作業担当者の労務費もまとめて記録でき、
現場単位で“何にいくらかかったか”を正確に把握できます。

ここがポイント!

工事ごとに発生したすべての費用(原価)を、項目ごとに細かく記録・集計する帳票のことです。
この帳票を見ることで、「どの材料を」「いつ」「どこから」「いくらで」「何個買ったか」、さらには「誰が何時間作業したか」といった仕入れや労務の内訳まで一目でわかるようになります。

“見えにくかったお金の流れ”を数字で整理し、工事ごとのコスト管理を正確に行えるぞよ。
原価計算内訳表は、さまざまな場面で役立つ「判断材料」として活用いただけます。
工事が進行する中で、「予算通りにコストが収まっているか?」を確認するためには、仕入や人件費の累計を把握する必要があります。
原価計算内訳表があれば、進捗に対して原価がかかりすぎていないかを早い段階でチェックでき、赤字リスクに“先回り”して対応できます。
見積時に想定した原価と、実際にかかった原価との差を見比べることで、「今回の工事でどれだけ利益が出たか」が明確にわかります。

原価がしっかり記録されているからこそ、利益率の分析や次回の見積精度向上にも繋がるのじゃ。
「この材料はいつ仕入れたの?」「誰がその日に施工したの?」といった情報が必要になったとき、内訳表を見ればすぐに履歴を追うことができ、原因究明や説明資料の準備がスムーズに行えます。
工事が終わってみたら赤字だった…。
このようなケースの多くは、「工事中に原価をリアルタイムで把握していなかった」ことが原因です。
原価計算内訳表には仕入ごとの金額が逐次入力され、さらに累計金額の欄もあるため、工事が進行するにつれて「この現場で今までにいくら使ったか?」をリアルタイムで可視化できます。
- 完工前でも、「今、材料費だけで〇万円。労務費を加えたら予定の予算を超えるかも?」といった気づきが得られる
- 月次ベースで管理すれば、「今月中に支払いが集中しそう」といった資金繰りの判断材料にもなる
- 「この時点で原価が予算の8割を超えてる」などのアラートとしても使える
「終わってから後悔」ではなく、“今の時点で軌道修正できる”体制が整います。

原価と聞くと「材料費」ばかりに目がいきがちですが、工事業の場合は労務費も大きなコスト要素です。
この帳票では、下段に作業者名・作業日・作業内容・作業時間・単価・金額を記録できる欄があり、現場ごとの人件費も一緒に管理できます。
外注に頼った工事と自社職人だけで行った工事で、どちらが効率的だったかを比較できるため、例えば「この作業はうちでやるより、外注の方がコスト効率がいい」などの発見に繋がります。
また、現場別・担当者別に「作業コストの傾向」が見えてきます。
「この職人さんは時間単価は高いけど作業が早くて結果的に安い」など、戦略的な人材配置や協力会社選定にも活用できます。