「あの工事、どうしてかやってみたら全然儲からなかった…」「予想以上に外注費がかさんでしまった…」
そんな経験はありませんか?
実際の収支を正しく把握できていないと、利益が出ているのかどうかすら分からず、改善の手も打てないまま、同じような赤字工事を繰り返してしまうリスクもあります。

そこで役立つのが、完成工事原価報告書じゃ。
完成工事原価報告書には、受注金額・各種原価・粗利・粗利率がすべて記載されており、“どの工事が儲かったのか/危なかったのか”が一目で見えるようになっています。
日々の確認はもちろん、月次報告や担当者評価、経営判断まで。
完成工事原価報告書を活用すれば、利益管理の精度がグッと上がります。
・粗利と粗利率が明記されているため、「どの工事が儲かったか」が即把握
・「受注額が高いのに利益が低い」「小規模工事でも高利益」など、案件ごとのバランス分析が可能
どんな機能?
工事1件ごとの収支を一覧表示する帳票です。
工事が完了したタイミングで、その工事にかかったコストと利益を明確に見える化。
「どこにお金がかかっているのか?」を、
一目で把握できる“利益分析ツール”としてご活用いただけます。

ここがポイント!

完成工事原価報告書は、1件の工事にかかった費用(原価)と、その利益(粗利)を一覧でまとめた帳票です。
- 受注金額
- 材料費
- 労務費
- 外注費
- 現場経費(交通費や現場管理費など)
その合計と、最終的にどれだけ利益が出たか(粗利・粗利率)をまとめてくれる帳票です。

原価の内訳が「材料費・労務費・外注費・現場経費」と項目別に分かれて記載されているため、「今回は材料費が高くついたな…」「外注費の割合がいつもより高いかも」といったように、どの部分でコストがかさんだのかを分析できます。
次回の見積時に「材料の仕入れ先を見直そう」など、改善策の検討がしやすくなります。
複数の工事を比較してみると、「粗利率が高い工事は外注が少ない傾向がある」「現場経費を抑えられた工事は利益が出やすい」など、自社にとって“利益が出やすい工事のパターン”が見えてきます。
- どんな工事を積極的に受けていくか
- 見積時にどの部分を注意すべきか
などの戦略的な判断にもつながる。
完成工事原価報告書は使い方次第で、経営者にとっては戦略判断の材料に、現場担当者にとっては改善点のヒントになる、非常に実用的な帳票です。
経営者 | ・利益率の高い工事の共通点 ・赤字や低利益の原因となったコストの傾向 ・担当者や支店ごとの利益実績 などを把握し、「どんな案件を伸ばし、何を見直すべきか」といった戦略判断に役立てられる。 |
営業担当・積算担当 | ・前回の見積で外注費や材料費が予想より高かった部分 ・適切な粗利を確保できたかどうか ・クレームや追加工事による利益圧迫の有無 などを確認することで、「今度はこう見積ろう」「リスクヘッジしておこう」といった具体的な改善ができる。 |
経理 | ・工事ごとの収支や原価の明細確認 ・正確な粗利計算の根拠 ・税理士や監査対応のための証憑資料 として、信頼性の高い数値資料が手に入るため、帳簿上の数字と実務の整合性チェックにも活用いただけます。 |
現場管理者 | ・材料の無駄や過剰仕入れがなかったか ・外注や応援の手配が適正だったか ・現場経費が予算内に収まったか などを確認し、「次の現場ではこうしよう」「無理のない工程組みをしよう」といった改善に活かせる。 |